2024/05/19
胸の痛み
こんにちは!
取手市のくまもと整骨院です。
走ったときなどに胸が苦しくなることは誰にでもありますが
圧迫されるような胸の痛みと同時に息切れが起こる場合は
肺の疾患や心臓病が考えられます。
その他、胸の痛みは筋肉痛や皮膚の痛み、肋間神経痛をはじめとする
さまざまな疾患によって起こります。
日常生活から考えられる胸の痛み
運動不足や食生活、ストレスなどの生活習慣
心臓が動くための栄養である血液は、心臓を取り囲む
冠動脈から心臓に送られます。
しかし、塩分、糖分、脂肪分の摂りすぎなど乱れた食生活や
過剰な精神的ストレス、運動不足によって
冠動脈が狭く、硬くなる動脈硬化を起こしたり
日々の偏食や、過労で肺の抵抗力が低下してしまうと
細菌などに感染したすくなります。
その結果、肺の疾患を誘因する原因となります。
喫煙の習慣
タバコの煙に含まれるタールは、気管支や肺に悪影響を与え炎症を引き起こします。
慢性的な咳による胸の痛みに悩まされる方も多く
気管支や肺の疾患の危険も増大します。
またタバコに含まれるニコチンは脈拍や血圧を上昇させる作用があり
これらが心臓に大きな負担をかけます。
さらに血管にも強い圧力をかけ、血管の壁を傷つけ動脈硬化を促進し
心臓病の誘因となります。
肥満による内臓脂肪の増加
近年、メタボリックシンドロームがさまざまな生活習慣病を引き起こすとして
問題になっています。
特に内臓に脂肪がつく肥満は内臓脂肪による血圧の上昇や
体内で増えすぎたコレステロールが血管の壁に沈着することで動脈硬化が促進され
心臓病のリスクが高まります。
過度の運動による疲労骨折、筋肉の痛み
急に激しい運動をしたり、肉体労働をした翌日や翌々日に
胸や腕が痛くなったという経験はあると思います。
これは、筋肉痛による痛みなので心配はいりませんが
痛みが続く場合や、呼吸困難や息切れを伴う場合は
肋骨の疲労骨折が疑われます。
疲労骨折はスポーツなどで体を酷使する方や
お年寄りなど骨が弱い方に多く起こります。
肋骨骨折
転落や転倒で胸に強い力が加わると肋骨骨折を生じます。
胸の痛みが強く、安静時にも痛みをうったえます。
さらに咳や深呼吸に伴って痛みが増します。
咳や、ゴルフのスイングによっても肋骨骨折(背中)を生じることがあります。
胸の痛みをともなう疾患
狭心症
心臓の筋肉に血液を送り込む冠動脈が糖尿病や脂質異常症によって
血管が動脈硬化で狭くなり、心筋に血液が不足しやすい状態になります。
そして、寒い日や階段の昇降時などの心臓に負担がかかったときに
一時的に酸素が不足し、息苦しい発作や、胸が締め付けられるような痛みを起こします。
心筋梗塞
突然、胸に激痛が起こり、痛みが30分から数時間続きます。
心臓の筋肉に血液を送り込む冠動脈が動脈硬化を起こし内腔が狭くなり
血液が固まってできた血栓が詰まり血流が完全に止まってしまいます。
血流が止まると心筋の壊死が始まります。
壊死の範囲が広がると血圧が低下して顔が蒼白くなり
冷や汗や吐き気がみられたり、意識を失って死に至ることもあります。
解離性大動脈瘤
今まで経験したことのない強烈な痛みを感じます。
心臓から身体全体に血液を送るための太い血管(大動脈)の壁に
亀裂ができてしまい、血管の壁の内側と外側の間に血液が流れ込んで
血液の壁が裂けてしまうのが解離性大動脈瘤です。
急に血圧が上がったときに起こりやすく、原因のほとんどが動脈硬化です。
突然、胸が痛くなり痛みは背中から腰へと広がります。
全身の血流が阻害されることで
腹痛、足の痛み、意識障害、失神などの症状があらわれることもあります。
心膜炎
心臓を包んでいる心膜に細菌やウイルスが感染して起こると考えられます。
感染によって炎症を起こし、多くは左胸に鋭い痛みを感じ
咳や深呼吸をすると痛みが強くなります。
また、体の左側を下にして寝ると痛みが増し
前かがみになったり、座ったりすると痛みが軽減するのが特徴です。
心臓神経症
心臓の検査をしても異常が見当たらないのに胸の痛みを訴えるのが心臓神経症です。
心臓に対して極度の不安を抱えていたり、
過労気味の状態で精神的なストレスを感じているなど
心の悩みが原因で起こります。
安静時にズキズキ、チクチクとした痛みが起こり
胸を手で押すとさらに痛みが増します。
その他、めまい、呼吸困難、息切れ、動悸などの症状があらわれます。
逆流性食道炎
肥満や加齢、暴飲暴食の習慣などが原因で胃酸が逆流し
食堂に炎症が起こる疾患です。
胸やのどのつかえが起こったり、
胸が締め付けられるような痛みを伴う場合もあります。
胸やけは特に食後に起こりやすく、
腰が曲がり背中が丸くなったお年寄り
胃の切除手術を受けた方、肥満傾向にある方に多く見られます。
肺炎
細菌やウイルスが肺に侵入し炎症を起こします。
風邪をこじらせたり、放置してしまうことが原因の一つです。
高熱が一週間以上続いたり、のどが痛くないのに痰や咳が出ることがあります。
また、肺炎が胸膜まで及ぶと強い胸の痛みを感じるようになります。
免疫力の弱いお年寄りや体力が落ちている方に
二次感染症として多くみられます。
肺塞栓症
血の固まりである血栓が肺動脈に流れ込み詰まってしまった状態です。
足の静脈にできた血栓がはがれて肺動脈に流れ込むことによって起こります。
この疾患は加齢や肥満とともに
点滴時の大量の空気混入や長時間同じ姿勢で座っていたりすることが
原因で起こる場合もあります。
急激な呼吸困難や咳、血痰、胸の痛みなどの症状があらわれたり
血圧が低下してショック状態になり突然死することもあります。
肋間神経痛
肋間神経痛は体の左右どちらかの肋骨に沿って激しい痛みを感じる疾患です。
痛みは数秒から数分間続きます。
肋間神経痛は、変形性脊椎症などの脊椎や脊髄の疾患、
帯状疱疹の感染時や治癒した後の後遺症として起こることがあります。
自然気胸
前触れもなく突然発症します。
呼吸をしても大きく息が吸いにくい感じがします。
呼吸困難、酸素飽和度の低下、動悸、咳、頻脈などがみられ、
発症初期には、肩や鎖骨辺りに違和感、背中の鈍痛、胸痛がみられることもあります。
20代前後、60歳代のやせ型の人に多くみられます。
日常生活でできる胸の痛みの予防
塩分、糖分、脂肪を控え、早食いをやめる
塩分、糖分、脂肪のとりすぎは動脈硬化に繋がっていきます。
外食では、脂肪の多い肉類をさけたり、薄味のものを選んだり、
ご飯をいつもより少なめにするなどの工夫をしましょう。
また、いくら栄養に気を付けていても
早食いや、ながら食い、食べすぎてしまうと
食事の脂肪摂取や摂取エネルギーは増加し
肥満を招いたり、心臓に大きな負担をかけ動脈硬化の危険性も増します。
食事はゆっくり、よく噛んで食べるようにしましょう。
心臓に負担をかけないような運動をする
適度な運動は、血液の循環をよくし心臓への負担を軽くします。
しかし、準備運動をせずに運動をしたり
水分をまったくとらなかったりすると心臓に悪影響を及ぼします。
特に、普段運動をしない方は激しい運動は避け
ウォーキングなどで徐々に体を慣らしていくようにしましょう。
急激な寒暖差に気を付ける
急激な温度変化があると心臓に大きな負担がかかります。
夏に暑い戸外から冷房の効いた室内に入るときや
逆に冬の暖房の効いた室内から外に出るときなども
温度差が出すぎないよう衣類などで調整しましょう。
冬には、浴室、脱衣所、トイレなどを温める工夫も必要です。
アルコール、香辛料を控える
刺激の強い、アルコールや香辛料は胃酸の分泌を促進し
胸やけによる胸の痛みの原因となります。
胸やけが起こりやすいという方は、アルコールや香辛料を控えましょう。
また、食事は3食規則正しくとり、食後30分はゆっくり休むことも
胃の負担を減らすためには大切です。
ストレスを溜めない
仕事のプレッシャーや時間に追われる緊迫感などの
ストレスは心臓に負担をかける原因になります。
ストレスや疲労が蓄積しないよう、無理のないスケジュールを立て
時間にゆとりをもって行動しましょう。
また、睡眠を十分にとることと、好きなことをする時間をもつことも大切です。
おわりに
胸の痛みについて疾患をメインに書いて来ましたが、単なる血行不良による痛みの場合も多く見られます。
血行不良によるもの外傷性のものや神経痛の場合整骨院で施術できます。
胸に痛みを感じたら我慢せずに一度ご相談ください。
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